エミレーツ航空をはじめ、外資系のCAを目指している方が気になることは英語力についてだと思います。
TOEICの点数も伸びたし英語力は結構ついたと思うけど、本当にこれで充分なのかな?どのくらいの英語力で外資系CAになれるの?
などの不安や疑問があると思います。
そこで今回は大学入学時にはTOEIC300点台だった元エミレーツ航空CAの筆者がどのくらいの英語力があれば外資系のエミレーツ航空CAになれるのか説明していきたいと思います。
ずばり必要な英語力は?
エミレーツ航空CAになるには TOEIC800点 くらいは必要です。
「帰国子女で英語ペラペラで、リスニングとスピーキングは完璧だけど、TOEICの練習した事なくて点数取れないです。」みたいな人はまた別の話ですが。
その理由を詳しく見ていきましょう。
採用試験の申し込み条件はある?
まず、エミレーツ航空CAの採用試験に申し込む際にTOEICの点数の条件があるのかどうかですが、具体的な点数は示されていません。
必要な条件は
英語が堪能であること
です。
とても抽象的な表現ですが、言い換えれば
英語で相手の言っていることを理解し、自分の意見を言えたり、英語の文章を理解できたりという力が必要になります。
エミレーツ航空などの中東系エアラインはシンガポール航空等のアジア系のエアラインより高い英語力が必要とされています。
では具体的にどのような場面でどのくらいの英語力が必要になってくるのか見ていきましょう。
まずは採用試験で英語力が試される
これは言わずもがな、エミレーツ航空の面接は全て英語で行われます。
ちなみに、私がエミレーツ航空の採用試験を受けた時のTOEICスコアは850点程でした。それでも、スピーキングがやや苦手な私はもっと英語を喋る練習をした方が良いわよとアドバイスを受けたくらいです。
なので、採用試験の際にTOEIC800点はあった方が良いと思います。
周りで実際にエミレーツ航空CAとして採用試験に合格していたのはTOEIC800点を超えている人ばかりでした。
でも、800点に届いていなくても、しっかり対策をすれば受かる可能性は大いにあるので挑戦はするべきです。
1次試験
・面接では簡単な質問に端的に答える程度
・質問される内容を事前に予習して答える練習をしていれば問題ない
2次試験
・英語のテストは高校生までくらいの英語をしっかり勉強していれば大丈夫
・グループディスカッションなども面接官がわかりやすく説明してくれ受験者同士で助けあえる
最終面接
・採用試験で1番英語力が試される
・質問される内容をしっかり予習していけば何とかなることも
私の採用試験体験記です。
この記事の最後にエミレーツ航空CAの採用試験で面接官が見ているポイントと質問をまとめてある記事のリンクもあります。
留学を1年し、TOEIC850点あった私。最終面接の際に「もっと英語を喋る練習をした方が良いわよ。」と面接官の方にアドバイスを受けたよ。
1対1の最終面接ではかなりの英語力、特にリスニングとスピーキングの力が必要になってきます。日本にいても英会話レッスンを受けるなど、実践的な力をつけておくことを本当にお勧めします。
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エミレーツ航空CA合格後の難関トレーニング
英語力は採用された後、さらに必要になってきます。
めでたくエミレーツ航空CAとして採用されても、安堵するのも実は束の間。ドバイへ渡航しすぐに始まる約2ヶ月間のトレーニングの試験に合格しないとCAとして働くことができないのです。
こちらの記事ではエミレーツのトレーニングについて詳しく書いています。
このトレーニングで各項目ごとにテストがあるのですが、それに合格しないと強制帰国になってしまうという厳しさ。
しかも、ドバイに行った時点から全てが英語。もちろんトレーニングも全て英語での授業です。そして一緒にトレーニングをする世界各国からのバッチメイトとの会話も英語。
ドバイへ渡航し慣れない環境の中「試験に合格しないとCAになれない」というプレッシャーを受けながら、英語だけの生活は筆者にとって中々ハードでした。
でも、トレーナーの方々は英語が苦手な生徒にも分かりやすく説明してくれる事がほとんどだったよ。さらに私はバッチメイトの日本人の子が優秀だったので助けてもらえた。
特に苦戦した英語のなまり
そんなトレーニングですが、筆者が特に苦戦したのが、イギリス訛りの英語の聞き取りです。エミレーツ航空は中東の会社ですが、経営陣にイギリス人が多く、その為かCAもイギリス人が多め。
バッチメイトにはリバプールとマンチェスター出身のイギリス人が。ネイティブなので喋るのも早い。そして、とにかくなまりが凄すぎて何を言っているのかわからなすぎて衝撃だった。
トレーニング中はペアになって行う実技試験がありましたが「イギリス人の子達とは同じペアやグループになりませんように」と心の中でいつも祈っていました。
日本の英語教育はアメリカ英語ですし、留学もアメリカへ行っていた筆者にはイギリス英語がこんなになまっているなど知らず、本当に衝撃的でした。
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同じ英語でも国によって表現が違う
さらには表現もアメリカとイギリスでは違うことがありました(筆者が知らなかっただけかもしれませんが)。
トレーナーが「休憩時間は○時○分までね〜。」というのですが、例えば「9時45分」と言うのであればアメリカだと”nine fourty-five”ですが、そうではなく”quater to ten”(直訳したら「10時まで15分」)と表現をするのです。
9時45分の表現の仕方
アメリカ → nine forty-five
イギリス → quater to ten
私はこの表現が最初全くわからず、休憩が何時何分に終わるかわからなかった。何となく周りに合わせて動いていたけど、バッチメイトの日本人の子が教えてくれ「ああ、そうゆうことか!」とやっとわかるようになったよ…。
ちなみに、トレーニングの試験は英語力も大事だけど…
トレーニングの試験は実技と知識問題とあり、知識問題はパソコンでの選択問題なので、きちんと勉強すれば合格できると思います。
逆にネイティブの人でも不合格になっていたので、これは英語力というよりはいかに勉強するかが大切です。
ただ、トレーニング中の授業が英語なので、授業で内容をきちんと理解できているか、できてないかでは大きな差が出てきてしまうと思います。
実際に私は日本人の子数人、トレーニングに合格できず強制帰国になってしまった子を見ています。
そうならないためにも、エミレー航空CAに正式になる為にリスニング力、スピーキング力も含めた総合的な英語の力をできる限り上げておいた方が絶対に良いです。
トレーニングでは当時TOEIC850点程度の筆者でもついていくのがやっと。私も最終面接で面接官に言われたけど、海外のドラマや映画でネイティブが話すスピードやアクセントに慣れておいたり、オンライン英会話など利用し、普段から実践的な練習をしておくことを本当にオススメするよ。
エミレーツ航空CAの仕事上での英語力はどのくらい必要?
では、「エミレーツ航空CAとして実際に働き始めてから、どのくらいの英語力が必要になるか?」についてですが、TOEIC800点以上、何より高いリスニングとスピーキングの力が必要になってきます。
ブリーフィング
まず、社内の連絡のメールは全て英語です。そして、業務としてフライト前に行い大事な情報を共有するブリーフィングですが、もちろんこれも全て英語。ここは情報を共有するのでしっかり理解しておく必要があります。
ただ、ほとんどのパーサーは皆がわかりやすいようにはっきりと話してくれることが多いです。
そして、フライトデッキのキャプテン等も予定フライと時間や航路、大気の状態など教えてくれるのですが、ネイティブですと結構ペラペラ〜と喋る方が多かったです。筆者はキャプテンなどが何を言ったのかわからないことがぼちぼちありました。
何より同僚とのコミュニケーション
ブリーフィングが終わり飛行機に乗ってからの業務は基本的に毎回同じ事の繰り返しになります。なので、そこまで英語力がなくてもできると思います。
フライトで筆者が1番英語力が必要と感じたのは同僚との会話です。仕事をする上で同僚と打ち解けた方が働きやすいのは確かです。その為にはネイティブを含む同僚達と世間話をして打ち解けておく必要があります。
仲良くなればチームで上手く働けるだけでなく、滞在先でも一緒に観光したり、よりエミレーツ航空CAライフを楽しめると思います。
多国籍な同僚CAやお客様と上手く話したいと思ったら、そこではやはりトレーニング時と同じ程度かそれ以上の英語力が必要になってきます。
エミレーツ航空CAになるために必要な英語力は?
以上のことからエミレーツ航空CAになる為にはかなりの英語力、特にリスニング力とスピーキング力が必要になることがお分かりいただけたでしょうか?
TOEICの点数は800点以上はあった方が良いでしょう。そして、日本人が苦手なリスニング力やスピーキング力の強化は必須です。
でも、エミレーツ航空CAの採用試験を受ける際に800点に届かなくても受かる可能性は十分あります。面接で聞かれることを予習し、対策をして臨めば最終試験も何とかなるのも事実。
エミレーツ航空採用試験対策にはこちらの記事をどうぞ。
500円になりますが、面接官が見ているポイントと質問、採用試験での合格のためのコツをまとめてあります。
ちなみに私はエミレーツ航空入社時はTOEIC850点ほどでしたが、退職時には950点程になりました。(TOEICのテスト前には公式問題集で勉強しましたが) 働いていく中で徐々に英語力はついていくよ。
とはいってもやはり、入社した時から英語力がある事に越したことはないです。何度も言いますが、特に必要なのはリスニング力とスピーキング力。
私のように義務教育でしかほぼ英語を勉強してきていない方は英会話レッスンや外国人の友達と英語で話す練習をするなど対策しておく事で自信がつくと思います。
私が痛感したのは英語力は高ければ高いほど、エミレーツ航空CAとして国際的な環境を楽しめるということ。振り返ると、現状に満足せず、英会話の練習をもっとしておけばよかったなと思う。
英語力をつけておくことのメリットは
英語力がないとこの逆になってしまうので、エミレーツ航空CAになれても大変な事が多くなってしまうかもしれません。
まとめると…
- 採用試験時にはTOEIC800点くらいあると安心
- リスニング力とスピーキング力が大切
- エミレーツ航空入社後は更に高い英語力が求められる
まだ学生の方、社会人の方、英語の学習には時間がかかりますが、早めに対策をして、エミレーツ航空CAへの切符を掴んでください。そして、楽しいワールドトラベラー生活を送ってください。応援しています。
また、TOEIC300点台だった私が点数を850点まで上げた勉強法やおすすめのオンライン英会話についての記事もあるので、是非読んでいってみてくださいね。
英語学習の息抜きに海外ドラマを見ることもおすすめです。見ていると夢中になってしまうおすすめの海外ドラマについてはこちらです。
また、元エミレーツ航空CAがエミレーツ航空CAの生活など、あれこれ書いています。興味があれば読んでみてください。
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