エミレーツ航空の評判は悪いものもよく見かけますよね。実際はどうなのでしょうか?元エミレーツ航空CAの筆者がよく見かける悪い評判を徹底的に解説していきます。
エミレーツ航空はCAの態度が悪い?ムラがある?
「エミレーツ航空のCAの態度が悪かった。」また、「フライトによってサービスの質が全然違った。」という評判をよく見かけます。せっかくの海外旅行でワクワクしている中、CAの態度が悪いととっても残念な気持ちになってしまいますよね。
実際に私も初めてエミレーツ航空に乗った時にCAがジャンプシートで脚を組んで座っていて衝撃を受けました。
実際に働いていても、「なんでこの仕事を選んだの?」と疑問を抱かざるを得ない、ホスピタリティ精神ゼロの働かないCAをたくさん見てきました。そもそも日本人と接客に対する考え方が違うせいもあるかもしれません。
詳しくはこちらの記事に書いてあります。
元エミレーツ航空の筆者が言うのも恥ずかしいですが、日本の航空会社レベルの接客を期待して乗らない方が良いと思います。
世界中から集まった多国籍なCAが売りのエミレーツ航空ですが、逆にそれが仇になっている部分も。
サービスのトレーニングは緊急時対応と同じくらいの期間トレーニングするのですが、現場に出るとCAのサービスの質は個人差がかなりあるのが現状です。
日経航空会社でしたら、毎回同じメンバーで新人の頃は先輩についてもらって働くようですが、エミレーツ航空は現場に出たら野放し状態。エミレーツでは毎回一緒にフライトするメンバーは違います。
キャビンスーパーバイザー(CSV)がクルーの面倒を見ることになっているのですが、エコノミークラスは7,8人クルーがおり、CSVとしての業務もあるので一人一人を見る時間はありません。
エミレーツの機体はBoing777とA380、どちらも大型の機体で乗客が多いのが特徴でもありますが、正直満席ですと時間に追われサービスをこなす事で精一杯です。(エミレーツはフライト時間に対して食事や飲み物のサービスが日系より多い気がします。)
更に働かないCAがいたりするとまさにカオス…。
働き者のCAが多いときは良いけど、働かないCAはびっくりするくらい働かない。その中で自分だけ働く(サービス以外でキャビンに出る)と何百人のお客さんに対して一人で対応する羽目に。働かないCAからは「余分なことするな」って言われたり。体力的にも精神的にも結構きつい。新人の頃は皆モチベーション高くいるのだけれど、そうゆうことを経験してしまうと「働かない方が自分を守れる」と負のループができてしまっているのも事実。
水分不足にならない為にも、搭乗前にペットボトルのお水を買っておくことをオススメします。
CAの話し声がうるさい?
上の内容とも被りますが、「CAのギャレー(サービスの準備をする場所)での話し声がうるさかった。」というエミレーツ航空を利用した方の評判も見かけました。
これは元エミレーツ航空の筆者からは「本当に申し訳ございません。」としか言えないです。
CAのフレンドリーさがエミレーツの良いところでもあるのですが、ゆっくり飛行機に乗りたいのにうるさいのは嫌ですよね。
これはそのフライトに乗務しているCAによりますが、やはり海外のCAは話好きでしかも話の内容も「ここは飲み会の場か?」みたいなしょうもない話が多いです。
仕事中にギャハギャハと話している同僚を見るのは嫌だったし、かといって盛り上がっているところを注意する度胸もなく端でひっそりとお茶を飲んでいたよ。(毎回ではないです)
特に日本ードバイのフライトは夜間のフライトでサービスとサービスの間の時間が多く、静かだと眠くなってしまうので、CA同士の話が盛り上がりがちかもしれません。
ここだけの話ですが、筆者が衝撃的だったのは筆者がビジネスクラスのサービスを終え、エコノミークラスの様子を見にいくと、エコノミークラスの日本人CAさんがかなり大声でギャハギャハと会話を楽しんでいた事です。「ジェネレーションギャップか、、」と複雑な気持ちになったのを覚えています。
もちろんこれも人によります。パーサーやCSV(キャビンスーパーバイザー)が注意してくれる時もありましたが、毎回ではありませんでした。
やはり各国でCAに対するイメージの違いや接客業としてのプロ意識の低さが気になります。
ブランケットを無理矢理回収される?
「着陸前に無理矢理ブランケットを回収された。」という評判もよく見かけます。
実はこれ、飛行機に乗っている人の安全の為に行なっているのです。
飛行機の事故が最も多いのは離陸と着陸の時で、着陸時には乗客は全員着席しシートベルトをつけ、避難の際に邪魔にならない様、通路は何もない状態にしなければならないのです。
ブランケットがあるともしもの時に避難の邪魔になってしまうので、エミレーツ航空では全て回収するようになっています。ヘッドフォンを回収するのも同じ理由からです。
そして、回収したブランケットやイヤフォンはトイレの中にしまいロックするというのが、エミレーツの安全の為の業務の流れです。
結構この回収したブランケットをトイレにガバっと入れている姿はCAのイメージとはかけ離れていて、ちょっとびっくりするよね。このブランケットをトイレにしまうことも含めてキャビンの準備ができないと着陸態勢に入れないの。かなりバタバタしているときだから、かなりガサツな印象を受けるかも。
着陸前はやる事が多く本当に忙しく、エミレーツ航空のCAがその事を逐一説明する時間がないのですが、そうであれば代わりにその旨を書いておくなり周知しておいて欲しいところですよね。
機体が古い?
「せっかく飛行機の中での映画を楽しみにしていたのに、スクリーンに不具合があって全然見られなかった。」というような評判もよく目にします。
古い機体があるのはBoing777なのですが、羽田と大阪はBoing777で成田にはA380が就航しています。
ただ、Boing777でも古い機体と新しい機体があるのでそこは運でしかありません。私たちCAもフライトの直前になって機体を知るので、新しい機体だと嬉しいですが、古い機体だとがっかりします。
スクリーンの不具合に関しては、空席があれば座席を移動させていただくのですが、満席ですと移動のしようがないのです。パーサーやCSVがスクリーン不具合の件は記録してくれる為、次に乗るフライトでは確実にスクリーンが正常な座席に案内させてもらう事が一応決まりとなっています。
スクリーンの不具合があればCAに教えてもらえると対応してくれるので、我慢せずに気軽に教えてくれると助かります♪ただ、古い機体だとあの席もこの席もスクリーンの不具合発生しまくりでどうしようもない場合もあることをご承知おきいただけると幸いです。
ビジネスクラスのラウンジやファーストクラスにシャワーがある機体はA380なので、是非体験していただきたいです。
A380は需要の多い路線に採用されており、ヨーロッパやタイ行きに多いです。
エミレーツ航空の評判は悪いものが多いのか?
元エミレーツ航空CAの立場から言わせていただくと、恥ずかしい事ですが、悪い評判があっても全く不思議ではないです。
大きな機体にもかかわらず、ミールサービスも同じフライト時間で比べると、日系や他の航空会社よりも多いエミレーツ航空。
その分CAへの負担が増えているにもかかわらず、ミールサービスの内容は変えず、CAの接客は結構個人の力量におまかせスタイルなエミレーツ航空なのです。同じエミレーツのCAでも良い人はすごく良いのです。でも悪い人は悪い。
特に筆者が働いていた頃は事業が急拡大し実態が追いついていない状態でした。なので現在はもう少し落ちつているかもしれません。
でもエミレーツ航空のCAはフレンドリーな人が多いので、忙しくない時に是非CAさんに話しかけてみてくださいね。
素晴らしい機材と世界から集まる人材がいるエミレーツ航空、もう少し教育やサービスのシステムに力を入れ、いつどのフライトに乗っても安心してサービスを受けられるようにしてほしいですね。
エミレーツ航空は実際「安全 > 接客」で安全であることが大前提です。安全に関しては徹底していますので、そこは安心してご利用いただければと思います。
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