どこに行くか直前までわからない月がある?リザーブマンスについて解説

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エミレーツ

エミレーツCAのスケジュールで一ヶ月どこに飛ぶかわからない月があるって聞いたんだけど、本当?


はい、これ、本当なんです。一か月間、休みの日も出勤の日も全く決まっていない「リザーブマンス」。どんなものなのか解説していきます。

リザーブマンスとは

定期的に(1年に1回程度)ある、この「reserve month(リザーブマンス)」。

リザーブマンスは本当に一か月のスケジュールが決まっておらず、スケジュールには毎日「reserve」と書いてあるだけです。

1日~2日前になってスケジュールが現れます。

このリザーブマンスの時はプライベートな予定もほぼ立てられない…。1日2日前など直前にスケジュールが分かるから、「明日、暇?」みたいな感じにご飯とか誘うよ。



なぜ、リザーブマンスがあるの?

なぜ、これがあるかというと、約2万人のCAがいるエミレーツ航空。

病欠やその他の理由で、スケジュールされていたCAが常務できなくなることは多々あります。そんな時リザーブマンスのCAがその補填要因になれるという合理的なシステムなのです。

つまり、リザーブマンスのCAは補欠要因なのです。

ちなみにこのリザーブマンスはいつアサインされるかわからないよ。だいたい有給のない月で前回のリザーブから期間が空いていると「そろそろ来るかな」って感じるよ。



リザーブマンス中のスケジュールの種類

数日前になって、やっとスケジュールが現れるリザーブ期間中ですが、アサインされるスケジュールにはいくつか種類があります

1. 直接フライトがアサインされる

2. ホームスタンバイ

3. エアポートスタンバイ


この3種類があります。

直接フライトがアサインされる

これは一番ありがたいパターンですが、数日前に例えばロンドンのフライトなどのフライトが割り当てられます

フライトもわかっているから、洋服などの持ち物の準備だけでなく気持ちの準備もゆっくりできる。


ホームスタンバイ

これは拘束時間6時間くらいで、名前の通り家で待機します。

例えば13:00~19 : 00 Home standbyとなり、この時間の間はいつでもフライトに呼ばれる可能性があります。

フライトが入ると、フライト情報がスケジュールのアプリに反映され、「〇時〇分発の〇〇行のフライトに行ってきて~」とスケジューリングオフィスから電話が掛かってきます

だいたい出社しなければいけない時間の1~2時間前にフライトがアサインされます。

ホームスタンバイはどこに行くか家にいながらわかるから、フライト先に宿泊するレイオーバーのフライトでもその国の気候に合った服などをパッキングできるからまだ良いよね。家だし、電話も掛けてくれるから寝てても大丈夫。



エアポートスタンバイ

これは拘束時間4時間くらいで、本社(空港の隣)で待機します。

例えば、14:00~18:00 Airport standbyとなり、14:00までに、制服を着て、お化粧もばっちりし、すぐにフライトに行ける格好でエアポートスタンバイ用の部屋にチェックインしなければなりません。

ちなみに世界中どこに飛ばされてもいいように夏の洋服、冬の洋服など全てパッキングするよ。一生懸命パッキングしても、日帰りフライトに呼ばれることも良くある


エアポートスタンバイ用の部屋はソファーや椅子、仮眠室があり、空港のラウンジのような感じです。飲食も自由です。

エミレーツ本社にはCOSTA COFFEEが入っているのですが、受付の人に言えばコーヒーを買いに行っても大丈夫です。(その間にフライトに呼ばれる可能性はありますが)

エアポートスタンバイは渋滞でフライトにギリギリ間に合わなかったなど、最後の最後でフライトに行けなかったCAを補う要因。

なので、ブリーフィングが始まるギリギリの時間にフライトがアサインされます。

私はいつもエアポートスタンバイのときはiPadで海外ドラマを見ていたよ。待機中は時間の使い方は自由。一応時給も発生しているよ。



合理的なシステム

リザーブは約2万人ものCAがいるエミレーツ航空ならではのとても合理的なシステム

体調の悪いときも、このしっかりとしたシステムがあると思うと、無理せず気兼ねなく休めるのでとてもありがたかったです。

日系とかだとまたシステムが違うのかな。休んだ後も代わりに入ってくれてありがとうと気を遣ったりするって聞いたことがあるけど、エミレーツはそれもないから気持ちが楽。


病欠の時は以前は電話で「体調が悪くてフライトに行けません」と申告するだけで休めるという簡単なものでした。しかし、クリスマスに仮病を使うCA(主に欧米のエミレーツCA)が多発。ある年のクリスマス、スタンバイのCAがいても補い切れないほどの病欠が出て、フライトオペレーションに関わるほどの深刻な事態に。それ以来、病欠の際はクリニックに行って診察してもらい、仮病でないことを証明するように変わりました。



フライトが入るかどこに行くかわからないドキドキ

一か月まるまるスケジュールが決まっていないので、予定が立てられなく少し億劫なリザーブマンス。

でも、毎回どこ行くかわからずハラハラドキドキなので、あっという間に一か月が過ぎていきます

ちなみに、病欠するCAが少ないときはスタンバイから呼ばれず休みばかりになって、あまりお給料が稼げないこともあったよ。


日本で働いていたら想像できないようなシステムがエミレーツ航空にはありますね。私は結構このシステムが好きでした。

この記事で少しでもエミレーツ航空CAの生活がイメージできたらと思います。

普段のエミレーツ航空CAのスケジュールについて知りたい方はこちらの記事を読んでみてくださいね。


また、他にもエミレーツ航空CAの暮らしなどについて書いています。是非ご覧になって行ってください。

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